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鎌倉人清談-66
NO115  2007/12/10掲載
(社)鎌倉市観光協会会長   井手太一 さん
「観光協会は変わります!」をキャッチフレーズに、全市あげたイベントにしていきたい。
鎌倉に住む、商売する、その誇りをもっとふくらませていければと思うんです。
 

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鎌倉人清談-65
NO115  2007/12/10掲載
井上蒲鉾店 会長   牧田高明 さん
事業は、足臍みが一番難しい。従業員が一枚岩で頑張る、それが一番いいんでしょうね。
なかにし礼さんは逗子のお宅に鎌倉で下車して帰るという。鎌倉のもつ人気(じんき)がそうさせるんですかね。
2009年4月号 掲載
 
 
 

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小島さんが言われた「素をもって良しとする」の言葉は、年を重ねるに従い奥の深さがわかります。
良寛さんの心をもって、支え合う社会をつくっていきたいなと思っています。
鎌倉良寛会 会長  山崎 實さん

 − 鎌倉良寛会は今年が20周年ということですが。
山崎 そうなんです。1987年に小島寅雄先生(元鎌倉市長)を中心に設立されました。その経緯は、全国良寛会を設立された元北陸銀行頭取の近藤敬四郎さんが、稲村ヶ崎住んでおられ、小島先生に鎌倉にもぜひ良寛会をつくりましょうと呼びかけられ生まれたとい
うことです。小島先生は“今良寛”といわれるほどの人格者でしたし、良寛さんの五合庵にちなんで、自らのお住まいを二合庵と呼んでいたほどですからね。

 − そこに山崎さんも参加された。
山崎 私と小島先生との出会いはまさに“縁”(えにし)というほかないですね。市長になるまで先生はずっと教育者として活動されてきました。昭和20年代に、綴り方教室があちこちに生まれ、子供達と裸でぶつかり合う、そんな教育をしようと鎌倉作文の会を作られた。私もその活動に加わって以来のおつきあいです。鎌倉良寛会ももちろん創立から参加していますし、会報「浄心」の編集もずっとやってきました。

 − 良寛のどこに魅かれるのでしょう。
山崎 ごく自然に人を惹きつける、素直さ、正直さ、飾らないところでしょうね。愛をもって接する心だと思います。良寛さんはどちらかというと内気で、人との交わりは苦手、不満や苦しみも自分自身の心の中で解決していく、そんな人だと思いますね。その生涯も、父母を捨て、故郷を捨て、円通寺で修行し、庵を捨てるというように、捨てることから始まっています。

 − 安逸を恐れるということですか
山崎 そう思います。寺を捨て、乞食となったのも檀家があってお供え物があると苦しみを得ない生活になる。その恐ろしさを知っているからこそ、素になることを選ばれたのでしょうね。
私が小島さんから教わったのも「素をもって良しとする」ということで、年を重ねるにしたがいその奥深さがわかってきました。

 − たとえばどんな・・・。
山崎 小島先生は校長であろうが市長であろうが、いつもと変わらない。人間と人間の関係を大事にされていましたね。
教員生活の初めが横浜の川上小学校でしたが、教壇に立っていると、いつも居眠りをする生徒がいる。そこで理由を聞いたら、朝、新聞配達をしているのだという。先生はそれを聞いて、夏休みに自分も新聞配達の仕事をしたということです。後に、教壇に立って教える立場で物を言っていたが、教わる子供の立場を知ったと言っておりました。これは、先生の哲学だと思いますね。良寛さんもそうではなかったかと思います。また、第二小学校校長の時、学校が全焼してしまった。その時も、子供の学ぶ機会を奪ってはいけないと、市中のお寺に頼み、何年何組はどこのお寺というように生徒の教室を確保したんです。そして、一軒一軒家庭訪問し、お詫びして廻ったんですね。
市長になっても、市長室のドアは常にオープン、昼食も菓子パン2個に牛乳でいいという人でした。

 − 小島先生が亡くなられて、山崎さんが良寛会会長となられもう6年になるんですね。
山崎 はい。いま、「浄心」の20周年特集号をつくっているところで、10月21日に先生のお墓にお供えしようと思っています。

 − 20周年にちなんでなにか行事は。
山崎 とくにありません。現在会員は38名。これまで偶数月に勉強会を行ってきましたが、会員の中から子育てに苦労し、悩んでいるお母さんたちに何かお助けできないものかといった意見も出ています。最近の世の中は、あまりに悲惨な事件が多いでしょう。崩壊しつつある家庭、地域の再構築を皆で取り組んでいかなければなりません。私は長らく民生児童委員をしておりますが、支え合うシステムづくりをしようと、地元の腰越地域の皆さんと高齢者への配食サービスなど、試行錯誤して取り組んでいます。良寛会も高齢化していますが、良寛さんの心をもって良寛会なりの活動を考えていきたいなと思っています。

 
 
 

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ライトアップの森、すだく虫、輝く月の中で親王生誕700祭の予祝コンサートを開催します。
鎌倉は原風景の残っている町。ゆっくり、ゆったりと歩いてほしいですね。

船橋宮司
鎌倉宮 宮司 船橋 信彌 さん

 − 中国に行かれたそうですが。
船橋  日中国交正常化35周年の文化スポーツ交流記念事業として、貴州省で画家の石塚健さんが描かれた「貴州友好桜」200号の絵の贈呈除幕式を奉仕します。日本古来の伝統文化である神道による祈りと現地のミャオ族による祈りを一緒に行ないますが、中国政府が公式の場で文化として神事を認められたのは始めてのようです。

 − 来年は鎌倉宮の祭神護良親王の御生誕700年ということですが、この秋(10月10日)は予祝行事として錦織健さんを迎え、「杜のチャリティコンサート」を開催されますね。
船橋  はい。鎌倉薪能は昭和34年から行っており、今年も10月8日、9日に開催されます。薪能の終わった翌日行うことにいたしました。夜間行いますので、舞台をライトアップしていますが、バーッと光が突き刺さってバックの森が映えるんですよ。舞台の左手からは虫がすだき、空には月が出ている。ある時、700年の行事を考えていたら、ふと、この舞台で“荒城の月”を歌っていただけたらいいなと思いましてね。それが錦織健さんのコンサートとなったわけなんです。

 − 夏の朝顔市も好評でした。
船橋  20年ほど前に鎌倉駅前で朝顔市が開かれたんですが、これは1回で終わってしまい、残念に思っていました。その思いと福祉関係で何かして差し上げる事はないだろうかという思いが重なり、福祉施設の方々に朝顔をつくってもらえないだろうかと思い、社会福祉協議会にご相談したらやりましょうということで3年前からスタートしました。
第1回目の時に、ある知的障害を持つ2人の子供さんが朝顔を市に出すという朝、咲き始めた朝顔に向かって手を合わせていたというんですよ。それを目にした所長さんは、涙が止まらなかった、こんなに感動したことは初めてですとおっしゃっていましたね。昨年は、5鉢ずつ育てられた10人のおばあちゃんが、朝顔市に出すというと「もっていかないで」と嫌がったそうです。すると、市の初日にタクシーが2台入ってきましてね、そこから10人のおばあちゃんが降りてきて、自分たちがつくった朝顔を1鉢ずつ買い戻していかれたんですよ。きっといとおしくなったのですね。
このような話を聞くと、やってよかったなと思いますね。朝顔市では1千鉢を売るのですが、完売します。その売り上げは、翌年の種と鉢の代金を差し引いて、全部福祉施設の方に還元しております。

 − 代々神職をされておられるのですか。
船橋  祖父と父が笠間稲荷神社にお勤めしていたんですが、父からおまえは神職になりなさいと言われ、半ば強制的に國學院大學に進まされましてね。私は学校の先生になればいいという気持ちだったんです。(笑)
ところが、東京の浜町の笠間稲荷神社分社でお手伝いをしたとき、千葉県市川から来られたおばあちゃんが、お賽銭を上げて、息子の事業が心配でおみくじを引いている。私はフッと気持ちが動き、お参りの場所にお連れして、そこでお祓いと御神酒をさしあげたんです。おばあちゃんは、「ありがとうございました」と涙を流されて帰っていかれた。私もジーンときましてね。また、ある紳士にも同じようにして差し上げたら、60年間門松をくぐってお参りしているがこんなすがすがしい正月を迎えたのは初めてだと言われた。この2つの経験から、これほど共感できる職業はないと、それから神職をめざして勉強し始めたのです。

 − 鎌倉宮の宮司になられたのは。
船橋  私が14代で、今年で5年になります。鎌倉に住むようになって40年になりますが、鎌倉というのは原風景が残っている町なんですね。原風景に出合うと心が落ち着くんです。ですから私は皆様には、車で来てはだめです。日帰りであれば午前中1ヵ所、午後1ヵ所のつもりでゆっくり、ゆったりと歩いてくださいと申し上げているんです。一度にあちこち廻っては何にも印象に残りませんからね。

 
映画人

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鎌倉人清談-62
NO111  2007/7/10掲載
中川ひろたかと「ともだち」展を開催する
シンガーソング絵本ライター   中川ひろたかさん
 

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鎌倉人清談-61
NO110  2007/6/10掲載
鎌倉虚子立子記念館代表 「玉藻」主宰   星野 椿さん
 

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鎌倉人清談-60
NO109  2007/5/10掲載
鎌倉中央公園を育てる市民の会 事務局長   相川明子さん
 

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鎌倉人清談-58
NO107  2007/3/10掲載
プロ格闘家・鎌倉児童ホーム職員   勝村周一朗さん
 
 
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