2012年 掲載


朝比奈宗泉の禅語逍遥

NO157 (禅語逍遥Gより再録)

(筆者は浄智寺閑栖)

 76 
 喫茶去     

 中国、唐の時代の、巧みな話術で知られた趙州禅師は、寺の門の前を通る人を招き入れ、「どうぞお茶を召し上がれ」と、関係のない者にもお茶をふるまったそうです。お茶を飲むことなど些細なことですが、禅師のこうした行動により、一杯のお茶で頭脳は明噺、心は安らいで、困難と思われたことも楽に解決できるのでした。
禅師の意図は、すべてを超越して只管 (ひたすら)「喫茶去」に没頭せよというのでしょう。これが趙州禅師の「喫茶去」は「命がけの一服」であって、とても普通では近づき難いものといわれる所以です。禅師の偉大な努力によるその効用が、禅門では「趙州喫茶去」といわれ、禅とお茶との大切な架け橋になっているのです。
私たちも、「お茶にしませんか」と、集まりのあと、呼びかけられることがあります。そうした時の喫茶こそは、話し合ったことへの反省も出て、大切な一瞬になるのです。


NO156 (禅語逍遥Kより再録)

(筆者は浄智寺閑栖)

 75 
 一物不将来     (禅林類聚)


朝比奈宗泉の禅語逍遥
2012  
NO156 76 喫茶去
NO156 75 一物不将来   禅林類聚 (禅語逍遥Kの再録)
 
NO155 74 平常心是道(へいじょうしん これどう)
NO154 73 莫妄想 (まくもうそう) (禅語逍遥Eより再録)
NO153 72 照顧脚下  禅林類聚(ぜんりんるいじゅう) (禅語逍遥Qより再録)
NO151 71 随処に主と作れば立処塾皆真なり (平成17年4月10日号より再録)
NO150よりしばらく「休載」とさせていただき、151号からはHP立ち上げ以前にご執筆いただいた記事を再録してまいります。
NO149 70 雪裡梅花只一枝(せつりのばいか ただ いっし)
NO147 69 風来疎竹 風過而留声
NO146 68 水流れて元海に入り、月落ちて天を離れず
 
NO145 67 常楽我浄
NO144 66 本来の面目
NO143 65 万里一条鉄  ばんり いちじょうの てつ
NO142 64 風動幡動 ふうどうばんどう  (無門関二十九則)
NO141 63
かん し けつ (そつたくどうじ)  (碧展録(へきがんろく)第十六則)
NO140 62
かん し けつ (かん し けつ)  (無門関第二十一則)
NO139 61 般若 - 般若心経(はんにやしんぎょう)
NO138 60 白拈賊(びゃくねんぞく)
NO137 59 無位真人(むいのしんにん) 臨済録
NO136 58 無心  伝心法要 (でんしんほうよう)
 
NO135 57 夢  道元禅師 (一二〇〇〜一二五三)
NO134 56 竹有上下節  槐安国語(かいあんこくご) 第四
NO133 55 清風明月  碧厳録(第二十一則)
NO132 54 両忘 (りよう ぼう)  程明道(ていめいどう)  「定性書」(ていせいしょ)
NO131 53 放下著 (ほうけじゃく) 従容録(しょうようろく) 第五十七則
NO130 52 非心非仏(ひしんひぶつ)  無門関(むもんかん) 第三十三則
NO129 51 回光返照 (えこうへんしょう) 普勧坐禅儀(ふかんざぜんぎ)
NO128 50 東山水上行   雲門広録 巻上
NO127 49 一期一会  茶湯一会集
NO126 48 天地与我同根、万物与我一体   碧巌録第四十則
 
NO125 47 体露金風    碧巌録第二十七則
NO124 46 空手把鋤頭/歩行騎水牛/人従橋上過/橋流水不流 五燈会元
NO123 45 吾心似秋月、碧潭清皎潔   寒山詩
NO122 44 坐水月道場、修空拳万行 禅林句集
NO121 43 直指人心 菩薩達磨
NO120 42 芭蕉柱杖 無門関(四四則)
NO119 41 騰騰天真に任す  (良寛詩編)
NO118 40 自灯明・法灯明  (涅槃経)
NO117 39 柳緑花紅   (金剛教 川老注)
NO116 38 拈華微笑   (無門関  第六則)
 
NO115 37 紅炉上一点雪  (碧巌録) 第六十九則
NO114 36 大死底の人  (碧巌録) 第四十一則
NO113 35 百不知百不会  (無文印語録)
NO112 34 一日不作一日不食 (五燈会元三) (いちじつなさざれば いちじつくらわず)
NO111 33 一円相 信心銘 僧燦禅師
NO110 32 壺中日月長 「虚堂録」第六 (こちゅうにちげつなが)
     

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