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NO117
2008/3/10掲載
老化を加速させる内臓脂肪
メタボリック症候群対策とは
木村 桂
先生
鈴木病院
内科医師
鎌倉市腰越1−1−1
TEL:0467−31−7651
▼まずは体重3kg、腹囲3cmを減らそう
Q
今月から、社保・共済などの健康保険者によるメタボリック(内臓脂肪型肥満/以下メタボ)症候群の予防・解消に向けた特定健診・保健指導が始まりました。「健康・体力づくり事業財団」の調査では、腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上に当てはまるとメタボであると73%の人が誤解していたということです。では、正しい診断というのは?
A
メタボの診断は、CTで内臓脂肪面積が100平方cm以上ある(簡易指標として臍の高さの腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上)こと。それにプラス@最大血圧130mmHg以上、または最少血圧85mmHg以上A空腹時血糖110mg/dl以上B中性脂肪期間/朗以上またはHDLコレステロール40mg/dl未満。@〜Bのうち1人で2つ以上持つとメタボ、1つの人はメタボ予備軍と診断されます。
今や、40歳以上の男性の2人に1人、女性でも5人に1人がメタボとその予備軍というデータがあり、自覚症状はありません。
摂取エネルギーを減らす食行動
@ 「早食い、ながら食い、まとめ食い」を避ける
A 一日3食、規則的に食べる
B よくかんで食べる
C 腹八分目を守る
D 食物繊維の多い食材を先 に食べる
E まわりに食べ物を置かず、食環境のけじめをつける
F 好きなものでも一人前、または適正量を守る
G 寝る前の2時間は重いものを食べない
H 食器を小ぶりにする
I 外食では井物より定食物 を選択する
(高脂血症治療ガイドラインより)
Q
メタボは内臓脂肪から始まるということですが、なぜアチコチ具合が悪くなるのですか。
A
余剰エネルギーは、肝臓、筋肉、脂肪組織に蓄積されインスリン抵抗性(インスリンには血糖値を下げる作用等があるが、インスリン作用が発揮されない状態)を引き起こします。一方で脂肪細胞からは、インスリン感受性、食欲、血圧、血管の炎症などを調節する多種類のアディポサイトカインという物質が分泌されていますが、肥満により脂肪細胞が肥大化すると分泌異常が起こり、糖尿病、高血圧、脂質異常、炎症や血栓を惹起される悪循環に陥り、結果動脈硬化病変に繋がり、心筋梗塞、脳梗塞の原因となります。肥満・高血圧・高脂血症・糖尿病の4因子を1つも持たない人の虚血性心疾患(心筋梗塞等)発症率を1とすると、2つ持つ人は5、3つ以上持つ人は35という高リスクになります。
Q
怖いですね。内臓脂肪型肥満は男性に多いそうですが、一度付いた内臓脂肪を減らすのは難しいのですか。
A
それが、努力しても落ちにくい皮下脂肪より内臓脂肪は落としやすいのです。肥満学会では、まず3kg、腹囲3cmを減らそうという「サンサン運動」を提案しています。BMI(体格指数)22が標準体重ですが、いきなり10kg、20kgの減量をと言ってもムリだとあきらめてしまいがちです。しかし、3ケ月〜半年で体重の3%や5%と可能性のある目標を立てて、食べ過ぎと運動不足を解消するようにすれば実現可能ではないでしょうか。
Q
食事ではあとひと口をやめる″ことだとか。
A
「私は水を飲むたけで太る」とおっしゃる方がいますが、そんなに豪勢な食事をしているつもりはなくても、早食い、夜遅くまで仕事をするので夕食を2度食べる、スナック菓子などの間食が多い、清涼飲料や缶コーヒー、日本酒やビール党などカロリーの高い物を好む食習慣の人にメタボが多いですね。
そうしたクセやズレを本人が気づいて生活習慣を修正していくことが大事です。
Q
ためこんだ脂肪を燃やす効率的な運動は。
A
歩行、サイクリング、水泳など体全体を使う有酸素運動を30分、できれば毎日、少なくとも週に5日以上継続することです。
ただし、早朝や空腹時の運動は既に動脈醇化のある可能性が十分にあるメタボの方は心臓発作を誘発する危険があります。朝であれば軽食を取った後、水分補給も適宜行って下さい。
運動療法は始める前に、心電図など循環器に重点をおいたメディカルチェックをおすすめめします。
いずれにしろ、運動で消費するエネルギーは意外に少ないので、運動単独よりも食事療法を併用することが必要です。とはいっても、運動はエネルギー消費の多い筋肉を減らさずに減量できるのでリバウンドを防ぐ効果があります
。
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