ワールドカフェスタイルで自由な意見交換
オープンミーティングは2日に分けて実施、2月1日は腰越、深沢、玉縄の各行政センターが会場。2日は大船が大船消防署講堂、鎌倉は議会全員協議会室を会場に。
訪れたのは鎌倉会場。午後2時開催を前に鎌倉市役所本庁舎2階の議員全員協議会室には参加する市民や議員でにぎやか。ミーティングはカフェにいるようなリラックスな雰囲気でとワールドカフェ方式で行われ、会場内は8つのテーブルが配置。各テーブルには、35名の市民が4〜5名ずつ、「議会基本条例の制定に関する調査特別委員会」メンバーを中心の市会議員、そしてテーブル・ホスト役には大学生(法政大学、東京農業大学)が。ファシリテータの牧瀬稔法政大学大学院公共政策研究科専任講師から「自由に話し合い、解答を出すことが目的ではなく、結論は出さない。話す時間も1人が2分位で」などの説明がなされる。
飛び交う活発な意見
5つの会場にはそれぞれテーマが決められ、鎌倉会場は「市民意見の聴取をどのようにすればいいか」だ。
参加メンバーは各々簡単な自己紹介をして、議論がスタート。
「市民はいろいろ意見を言っているがフィードバックがない」、「議員とふれあう機会が少ない」、「議員との顔の見える意見交換の場がない」、「議員は地域の利益代表でいいのか」といった耳の痛い意見も出され、議員も熱心に耳を傾ける。
こうしたさまざまな意見はテーブルに貼られた模造紙に随時書き込まれていく。
開始20分でテーブルホストだけを残し席替えとなり、第2ラウンドでは異なったメンバーとの議論が始まる。
ここで探求をさらに深め、20分後最初のテーブルに戻って第3ラウンド。
最初のメンバーが再び顔を合わせ、他の班で話し合った内容などを披露しながら、さらに探求を進める。(20分)「議員が悪い、行政が悪いではなく、市民各々何ができるかがスタートでは」、「目に見える形で情報提供を」、「サイレントマジョリティの声をどうすくうか」、「行政センター、図書館などに目安箱やポストの設置を」、「各議員の政策がわからない、政策討論会開催を」、「部局にはいろんな意見が集まっているその優先順位をつけていく」、「判断基準を明確に」等々、具体的な提案が増える。
最終の第4ラウンドで、班ごとにテーブル・ホストが意見交換の内容などを発表。
試される議員の覚悟
最後に牧瀬さんが登場し、「市民の意見は目的ではなく手段。議会は何のために市民が意見を言うのか、最終目的は何かを考えてもらいたい」と言い、「何を目的に市民の意見を求めるのか」を参加者全員がポストイットに書き、それをテーブルに貼って散会に。
「皆さんからたくさんの忌憚のない意見、厳しい意見をいただいきました。こうした意見を参考に、年末位には基本条例を上程していきたい」と市議会議長の中村聡一郎さん。
牧瀬さんも「これからは議会がこうした意見をどう取り込んでいくか。反映されなければ市民の失望感につながる。議員の覚悟が試されますね」と語る。
5会場に103名の市民が参加し、2日間のオープンミーティングは終了した。市民に開かれた議会実現に26名の議員の活動を注視したい。
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