鎌倉生活 2013年10月10日号 1ページ  
 

 芸術の秋到来。鎌倉には多くの合唱団が活動する。
 合唱に魅せられた元気な中高年の合唱団を訪ねると・・・。

 演奏会目前、練習に熱が入る牧神(パン)

 鎌倉合唱連盟の所属団体は52、会員総数は1463名にのぼるが、男声合唱団は3団体しかない。その中の一つ男声合唱団牧神(パン)は混声合唱団ムジカおさらぎのメンバーを中心に2008年10月に発足した。
「ムジカおさらぎの20周年で男声だけのコーラスを発表したのですが、それがきっかけとなり新たに立ち上げようとなったのです」と団長の遠藤恵紀さん。13人のスタートが、今は団員38名に。

■問合せ TEL43−4898遠藤さん

 ムジカおさらぎと同じ佐藤ゆりさんが指導、佐藤望(二期会)さんが指揮をとる。練習は鎌倉芸術館リハーサル室で毎週火曜日、午後1時〜3時だが、10月19日の第二回定期演奏会に向け最後の仕上げ、午後4時まで延長し練習に熱が入る。夏には江ノ島の県立女性センターで合宿も行ってきた。
 メンバーの平均年齢は74歳。トップテノールが7人、セカンドテノールとバリトンが各10人、バスが11人。最高齢はバスの85歳とか。
演奏会では「日本の名歌」、「宗教曲」、「花に寄せて」とジャンル別に約20曲を歌う。約2時間の舞台。ほとんどが直立不動だが、「歌は全身を使うので健康的、疲れるなんてありません。ハーモニーがうまくいったときの快感は何事にもかえがたい」と遠藤さん。
仕上がりは順調。「演奏会が終わった後の打ち上げ。これがまた楽しいんですよ」。

  地域に根ざした活動の鎌倉湖畔コーラス

 今泉台の鎌倉湖畔コーラスは37年前に誕生した。
「子育て中の若いお母さんたちが皆で集まって歌いましょうよということで始まったのですが、今は皆50代から80代まで、中高年になって(笑)」と団長の本坂美奈子さん。メンバーは26人。
 今泉台は高度成長時代に開発された約2千世帯大規模分譲地で、地域の絆は強い。鎌倉湖畔コーラスは今泉台町内会館ホールで毎週水曜日の午前中練習。地域に根差した活動を続け、特養施設ふれあいの泉では春夏秋冬定期演奏会を開催、他のグループでも歌うなど、ボランティア活動にも熱心だ。
 ママさんコーラスとはいえ、活動は本格的。専門の指揮者やピアニストの指導の下、これまで2〜3年に1度は生涯学習センターや鎌倉芸術館ホールでコンサートを開催してきた。曲目も童謡、唱歌から合唱曲集までレパートリーは広い。11月16日のコンサートでも、日本の四季の歌、女声合唱とピアノのための組曲、さらにディズニー名曲集、日本合唱指揮者協会創立50周年記念作品集など約20曲を披露する。今が追い込み。練習も午後まで延びることもある。
 「でも、コーラスは時間を忘れるほど楽しい。詩を理解し、メンバーの声がひとつになって表現され、聞く人に感動を与えられたと実感した時の車びは最高ですから」と本坂さん。
 その感動を求めて、この日も練習が続いていた。
■問い合わせ TEL44-9458本坂さん

 
 
 
     
     
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