ソプラノからバスまで 混声4部構成の合唱団
少年合唱団で有名なのがウィーン少年合唱団。その人気と実力は折り紙つき。では、日本の少年合唱団はとなると、まず名が挙がるのが1959年鎌倉に誕生した、グロリア少年合唱団だろう。
団員は約80名で、年齢や声域によってピッコロ(幼稚園年少、親子参加)、C(幼稚園年中、年長)、B(小学1〜2年)、G(小学3年〜変声まで)、M(変声後〜高校3年まで)と5つのクラスに分かれている。
ウィーン少年合唱団もそうだが、ソプラノとアルトのみの構成で、変声すると退団する。ところがグロリア少年合唱団はOBによってつくられたグロリア男声合唱団を擁し、ソプラノ、アルト、テノール、バスの混声4都構成が可能となっているのが大きな特徴。
「ですから14年間在籍することができるんですよ」。
4月7日日曜日の午後も、カトリック雪ノ下教会の2階練習室からは透き通った少年コーラスが、また一つ置いた隣の部屋からは、響くようなバス、テノールの歌声。この日は、Gクラス、Mクラスの練習日で、「5月19日の演奏会に向けて、皆さん張り切っているところです」。
自然に身につくリーダーシップ
教会にある少年合唱団ということで、団員は全員キリスト教信者と思いきや、信者は数%とか。
「ですがレパートリーは宗教曲が中心ですから自然に敬虔な気持ちを抱くようになり、小さなころから情操教育を受けをため感性豊かな子供に育つようです」。そして、年少から高校3年までが、共に練習に励み、演奏するので、集団の中でのルールも自然に身につくという。
日常の生活でも、年長者は年下の団員を助け、年少者は感謝と尊敬の気持ちが育ち、自然にリーダーシップも身に着く。
団員の夢でもある5年に1度の海外演奏はオーケストラを伴っての長期旅行となる。
その実績は輝かしい。1989年のイタリアでは、ローマ法王に謁見し、2000年のパリ・ノートルダム寺院では拍手が沸き起こり「君たちはいつ来てもよい」という賞賛を受けた。この海外演奏旅行も少年たちの視野を広げ、社会に出ても海外で活躍する団員も多いそうだ。
コンサートとバザーも
ボーイソプラノは“天使の歌声”と呼ばれるが、グロリア少年合唱団コンサートが5月19日(日)午後6時開演、カトリック雪ノ下教会で開催される(料金2500円)。透き通った歌声の魅力にしばしの時を忘れてみてはいかが。
なお、5月3日(金・祝)は、同じ教会で、グロリアバザーも開催(10時〜15時)。屋台、手芸コーナー、食事コーナー、雑貨販売、ゲームコーナ上野外ステージでは天使の歌声の生演奏も。音楽&カフェコーナーでは、ワイン、軽食をいただきながら生演奏も堪能できる。
問合せ・TEL045−825−0522(松村さん)
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