3度のコース変更で 七里ガ浜地区に
鎌倉市民駅伝競争大会は今年が第34回目。
昭和34年の鎌倉市制20周年記念として市民駅伝大会が開催された。しかし、市民大会はこの時1回限りだった。復活したのは20年後の市制40周年の昭和54年。以来毎年開催されることとなり秋の年中行事として欠かせない大会となってきた。
この時のコースは、御成中学校グランドをスタートし、銭洗弁天から深沢、大平山団地を抜け、モノレール町屋駅に出て、深沢、鎌倉山、西鎌倉を通り戻るというコース。しかし、このコースも11回大会まで。銭洗弁天を登るのは危険ということで、12回大会から御成中→八雲神社→鎌倉山…へのコースとなったが、このコースも交通安全上影響が大きいと鎌倉警察署からの要望で変更に。そこで、29回大会から今の七里ガ浜団地内コースとなった。
72チーム参加 少ない高校チーム
スタート、ゴールは七里ガ浜小学校のグランド。七里ガ浜団地内をぐるりと周回するのだが、女子(一般・中学)は5区間、全長13.9kmに対し、男子(自治会・一般・中学)は6区間19・2km 今年の参加チームは72チーム。内訳は、一般男子(高校生も含む)25、自治町内会8、中学男子17、一般女子8、中学女子14で、昨年を大幅に上回った。
「ジョギングブームで一般の参加者は増えていますが、鎌倉には大きな企業が少なく実業団チームが少ない。また高校チームの参加もむずかしいのがネックなんです」 と鎌倉市陸上競技協会理事長の金井勝政さんは語る。
というのは、この時期は県の高校駅伝大会とぶつかり、ほとんどの高校が参加しないためだ。これまで、開催日が11月3日頃だったが、県の中学校駅伝大会が11月15日頃あり、この鎌倉市民駅伝競技大会で2位以内なら県大会への代表チームに選ばれるという。そのため開催日を変更したわけだ。
ということで中学生チームは極めて積極的。なかには大船中学校や玉縄中学校のように3チームを出場させているところも。
苦しみに耐え襷を渡す姿に感動
駅伝の面白さは、襷をつないでチームが一体となってレースを作り上げ、走るメンバーだけでなく応援者も共に感動するところにある。
日本体育大学で2年からずっと箱根駅伝を走った金井さんも、「個人のマラソンは手を抜いたり、諦めたりする選手がいるが、駅伝は襷を次のランナーに渡さなければ棄権となるから責任を果たすために苦しみに耐え必死に走る。襷を渡したときの喜びは言葉にならないですよ」
家族も地元も歓声に包まれ走る選手たち スタートは、女子が9時、男子が10時30分。七里ガ浜コースはアップダウンが相当あり、抜きつ抜かれつのドラマが見られる。日曜日開催とあって、地元はもちろん、選手の家族も多数かけつけ応援団も多く、いたるところで歓声が聞かれる。
昨年は、一般男子が栄光学園高校、女子が大船高校、中学は男子・女子とも手広中Aチーム、自治町内会チームは腰越地区スポーックラブAだったが、果たして今年はどのチームが栄冠を勝ち取るか。大会は約一週間後に迫っている。
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