鎌倉生活 2012年 7月10日号 1ページ  
 

   ベンチから元気な声援 

 7月1日の日曜日、今にも雨の降りそうな曇天の下、笛田公園グラウンドでは平成24年度鎌倉市民ソフトボール大会の熱戦が

80歳メンバーの山下さん

展開されていた。午後3時から始まったこの日の6試合日は、鎌倉シニアSCと稲村アロハビアーズ。
 先攻は、1塁側の鎌倉シニアSC。「狙っていこーぜ」、「じっくり見て」など、ベンチから元気な声援が飛ぶ。
 チーム名でもわかるように選手は58歳以上のシニアたち。現在、メンバーは38名で、平均年齢は66歳。代表は、このシニアソフトボールクラブ産みの親の一人、小山昌幸さん(68歳)。監督の桧山宏さんは76歳。最高齢は、昭和7年生まれ、80歳の山下純一さんである。

  ソフトボール通じシニアが楽しく集える場に 

  鎌倉市ソフトボール協会には30数チームが加盟している。しかし、どのチームも青壮年が活躍の中心で、シニアの出番は少ない。小山さんも35年間、ソフトボールチームで活躍してきた。監督をやり優勝し、胴上げされた経験もある。平成16年、小学校の校長を退職して3年目に、各チームのシニアに呼びかけ、鎌倉シニアソフトボールクラブを立ち上げた。
 「第一線を退いて第2の人生を迎えた人たちがソフトボールを通じて、楽しく集える、そんなクラブにしたかった」と小山さん。
 小山さんらの呼びかけに十数名が集まったが、当初は苦労もあった。というのも、ほとんどが会社を定年となり、時間をもてあましソフトボールでもと参加してきた人たち。会社時代は部下にあれこれ指示してきた人が多く、「準備や後片付けなどやらず、用意が整うまで待っている人がいたりと、チームもギクシャクして、和を保つことが難しかった」。
 しかし、今はチームもがっちりまとまっている。

   胸を借りる気持ちで プレーします 

  メンバーは毎週木曜日、深沢多目的スポーツ広場に集合、練習のあと、ABチームに分かれ試合をする。また、第2土曜日は、鎌倉シニアSCのABチームと鎌倉シリウスなどとの試合を行ってきた。そしてこの日は、日頃の練習成果を発揮する晴れの舞台なのだ。
「やはり練習試合だと、真剣味がなくなり、遊びになってしまう。大会ともなると負けられないという気持ちになりますからね。とはいっても、実力差はわかっています。胸を借りる気持ちでやります」と桧山さん。

   4対7で負けたが善戦  

  試合は7回戦だが、60分が制限時間で、オーバーした場合は新しい回に入らず試合終了のルール。
 1回表、幸先よく鎌倉シニアSCが1点先取。 しかし、その裏3点をとられ、2回は0点。その裏に4点とられる。1対7と点差は6点に広がる。
 雨足も次第に強くなってきた。しかし、選手たちは意気盛ん。
 「1点ずつ返していこう」「年齢で勝っているぞ」などと小山さんたちの声援もヒートアップ。
 ついに3回、連打で3点をもぎとる。ベンチは一気に盛り上がった。
 さて稲村アロハビアーズの攻撃だが、60分の制限時間となり試合終了。結果は4対7で、鎌倉シニアSCは敗けた。
 だが、メンバーは誰も満足そう。「善戦、健闘しました。」とは桧山監督の感想だ。

    第2の人生を楽しもう 

  ソフトボールを通じ仲問も増えた。メンバー同士の交流も広がり、練習日以外でも、ゴルフ、ボーリング、旅行などを楽しんでいる。最高齢の山下さんは、「ボーリング大会で優勝しましてね」と顔をはころばす。
 「第2の人生大いに楽しみましょうをモットーに、健康、仲間づくり、和気あいあいのシニアクラブなんです」と小山さん。
 いま、メンバーを募集中だ。

 希望者は090−2200−3160小山さんまで。

 
 
 
   
 
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