鎌倉生活 2011年6月10日号 1ページ  
 

  実践者として地域社会にソフトランディングを 

 「超高齢社会に向け、新シニア世代が地域に戻ったとき実践者として何ができるか、どのようにかかわっていけばよいのかのヒントを掴んでいただければということで企画しました」と、プログラムづくりに取り組んだ神奈川県立かながわ女性センター参画推進課主査の松家さおりさん。
 講座は、基本的考え方から具体的なテーマと活動事例紹介など全7回の構成。現役時代から、意識変革に取り組み、定年退職後実践者として地域社会へソフトランディングするための実践ガイドに。また、今回は男女参加セミナーとなっている。

  超高齢社会にどう取り組むのか 

 その背景にあるのが超高齢社会の到来。65歳以上の人が総人口に占める割合を高齢化率というが、日本は世界でも類を見ない早さでアップ、国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2015年には26%、2050年には35・7%と見込んでいる。日本人の3人に1人が65歳以上の超高齢社会は目前。新シニアはまさにその階段をひた走っているわけだ。
 「家族形態も変わってきます。老々介護から息子介護もますます増える。会社での働き方、地域への関わり方も変わってきます。男女の役割分担意識を取り払い、シニアの活力、経験、技術など積極的に地域社会に活かしてほしいし、活躍の場を広げてほしい。この講座から1人でも多くの実践者が生まれてくれれば嬉しいですね」と松家さん。

  1講座受講でもOK 

 講師陣も、まとめ役の企業市民に詳しい神奈川大学名誉教授の松岡紀雄氏はじめ、男女共同参画や新しいライフスタイル、地域活性化のための実践活動などに詳しい専門家が名を連ねている。
 7回通しての受講が希望だが、1講座だけの受講もOK。第6回の公開講座(シンポジウム)は参加者も150名に拡大し、広く募集を行うという。
 各テーマをみても、二所懸命″、グッド・ライフ・バランス、男性介護者、シニアの居場所、アクティブシニアカなど新語が並ぶ。
 この言葉からも地域活性化の実践者像がイメージでき、興味あるセミナーといえそうだ。

 

 
 
 
   
 
 NHK大河ドラマ「お江〜姫たちの戦国〜」が放映中だが、お江といえば徳川幕府2代将軍秀忠の正室その霊を祀った霊屋(たまや)が徳川家の菩提寺、東京港区芝の増上寺から建長寺に移築されたのが正保4(1647)年。この霊屋とともに唐門(国重要文化財)も移築された。
 しかし、大正12年の関東大震災で被害を受け、翌13年解体修理されたが、以来85年経ち銅板の一部にハゼ切れ、雨漏れによる腐朽・汚損などや全面の黒漆塗りも劣化するなどで、今年1月から保存修理が行われてきた。
 この度、工事が終了し、全体に漆塗りを施し、金具を装る桃山時代の姿に復元されて、5月30日落慶法要が行われた。
 総事業予算1億1770万円のうち国が55%、鎌倉市15%を補助した。
 
 
 
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