仮面劇は韓国の重要無形文化財に指定　

　　花咲き、草萌える鎌倉の春の一大イベント、鎌倉まつりが12日からスタートする。
　 今年の鎌倉まつりには、韓国安東市から伝統仮面劇が特別参加することに。
　 その正式名は、「河回（ハフェ）別神グッ仮面舞」と呼ばれ、村の安寧と豊作を祈願する別神グッ（神霊を招く行事）に捧げるための仮面を被っての踊りで、韓国伝統の楽器が雰囲気を盛り上げる。朝鮮王朝時代に生まれたというこの仮面劇は、厄を祓い、地域の共同体を活気づけるため調欠かせないまつりだったという。
　 劇には両班（ヤンパン＝貴族）や学者、ハルミ（婆）、屠殺人、破戒僧、ブネ（踊子）などが登場する。社会風刺と諧謔的内容で、韓国の重要無形文化財69号に指定されている。

　　昨年の安東国際仮面舞祝祭には「面掛行列」などが招待参加　

　安東市では毎年9月最終金曜日から10日間「国際仮面舞祝祭」を開催しているが、これは世界中から観光客が訪れるという国際的なフェスティバルで、99年には英国のエリザベス女王も訪れたとか。
　 昨年、このフェスティバルに、鎌倉市から「面掛行列」、「鎌倉神楽」、「鎌倉囃子」、「天王唄」が招待され公演を行い、市民との交流も図ってきた。そこで今回、鎌倉まつりを主催する鎌倉市観光協会が「河回（パフェ）別神グッ仮面舞」を招待して、鎌倉まつりへの参加実現とあいなったわけだ。　

　　雨天中止の場合は御成小での公演を　

　一行は安東市副市長はじめ34名（うち劇団員は15名）。11日に到着し、12日（日）のパレード（11時から）に参加する。面を被り、民族衣装をまとった踊り手たちが若宮大路を練り歩き、午後1時45分から30分にわたり、鶴岡八幡宮舞殿西庭（たくさんの酒樽が積んであるところ）で仮面劇を披露する。
「韓国の世界的な民俗芸能だけに、多くの方に楽しんでいただければと思います」
　 と鎌倉市観光協会専務理事の菅原俊幸さん。
　 雨天の場合は中止。しかし、翌13日（月）に御成小学校多目的室で仮面劇が披露されるので、お見逃しなく。