テーマ企画は「ぼんぼり祭回顧展」
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3回日を迎えた鎌倉芸術祭は、(財)鎌倉市芸術文化振興財団主催で開催される。「鎌倉を愛するプロのアーティストによる鎌倉ならではの芸術空間の創造をめざして企画しました。鎌倉は生きた文化が脈々と続いている芸術文化のまちなんです。それは鎌倉を愛した先人たちの気概によって育まれてきたんですね。今の鎌倉はともすると、どこのまちとも変わらないまちになりつつある。改めて『芸術文化のまち・鎌倉』を体感してもらおうということから鎌倉ルネッサンスと謳ったわけです」と同財団理事長の山内静夫さんは、その趣旨を語る。
注目のぼんぼり祭回顧展
そこで今回から、テーマ企画として「ぼんぼり祭回顧展」が登場。鶴岡八幡宮のぼんぼり祭は、昭和13年から始まった。鎌倉在住の文化人や各界著名人が揮毒した書画に彩られたぼんぼりは、まさに芸術文化のまちのシンボルであり、夏の風物詩ともなっている。これまで鎌倉国宝館で開催していたが、芸術祭参加企画として多くの人が気軽に見れるように直会殿が会場。萩原井泉水(俳人)、永井龍男(作家)、野口弥太郎(洋画家)、八代目松本幸四郎(歌舞伎俳優)、横山隆一(漫画家)、立原正秋(作家)、石原慎太郎(作家)などの作品が展覧される。このぼんぼり祭回顧展は鎌倉芸術祭のテーマ企画としてこれからは毎回登場することになる。
多彩な音楽イベント
期間中、鎌倉市内のあちこちで22のイベントが開催される。
音楽関連では、TAKUMI NOTEコンサート(10月10日‥普天間かおり、彩風、樋口了一、17日城之内ミサ、BIANCA、レインブック=鎌倉芸術館)、トリオ・ウィーンコンサート(11月5日=鎌倉芸術館)、亀田眞由美ソプラノリサイタル・円覚寺に歌う(11月別日=円覚寺方丈)、円覚寺チャリティーコンサート・魂の即興詩(ギター中村ヨシミツ、即興詩三原ミユキ=円覚寺方丈)、建長寺宝物風入コンサート 横笛のひびき(11月2日‥奏者金子弘美ほか=建長寺境内)、建長寺邦楽演奏会 民族楽器と琴のしらべ (11月8日=建長寺龍王殿)、小澤真智子ヴァイオリンリサイタル「LA
PASION」−情熱−(11月30日=鎌倉生涯学習センター)、鼓童「花結」特別編成公演(10月10日=鎌倉宮特設能舞台)。そして鎌倉市名誉市民で日本を代表する音楽評論家吉田秀和氏の「吉田秀和 音楽を言葉に」も鎌倉文学館で開催中(10月4日〜12月14日)。
映像・美術も楽しみ
映像関連では、「『男はつらいよ』誕生40周年山田洋次講演&映画上映」が11月11日、鎌倉芸術館小ホールで開催される。
また、10月24日には、「川喜多記念映画文化財団第2回鎌倉映像フェスティバル」が鎌倉生涯学習センターで開催。
美術関連では、特別展清方生誕期年記念「清方の芝居絵」(11月1日〜12月7日=鎌倉市鏑木清方記念美術館)、歌書と陶磁器−尾崎左永子・堂前忠正展(11月28日〜12月5日=カトレャギャラリー)、原田寛写真展「大根鉢」(10月18日〜11月3日=建長寺法堂)、鍛治師・河上知明、蒔絵師・河上美津子の二人展(〜10月13日=円覚寺内塔頭龍隠庵)、吉田有紀・平面展-GrOOVe
Line2008=残月=(〜10月15日=ジャックと豆の木)、Anthill Station−現代美術作家 藤井信子展(11月25日〜12月4日=ジャックと豆の木)。鎌倉彫関連は、博古堂「茶」にまつわる鎌倉彫展(11月1日〜親日=博古堂)、「ぐり展」−平成のぐりを模索する(11月1日〜12月19日=鎌倉彫資料館)。
このほか、長谷寺境内では銀燦堂−長谷寺×渡辺五大インスタレーション展(11月22日〜12月7日)、円覚寺、建長寺宝物風入れ(11月1日〜3日)。関連企画として、古民家をつなぐ小さな物語(11月25日〜12月5日)を美術作家・武藤亜希子氏の作品を市内協力各店に展示している。
記念グッズも販売 ハンカチ(500円)エコバッグ(800円) |