鎌倉有数の腰越漁港で開かれる地元のおまつり。心地よい潮風の中、楽しいイベントが盛りだくさん。地域交流の輪を広げようと始まって、今年で3回目。地域だけでなく多数の参加を期待している
気軽にあいさつできる場をつくろう
腰越地域は、東は七里ヶ浜から西は龍口寺辺りまで、鎌倉の海をぐるりと巡る。
ところが、同じ腰越地域といっても、交流は少なく、お祭りも小動神社、龍口神社各々の氏子が集い、新興住宅地の七里ヶ浜地区も、団地内で開催と、地域あげての交流の場がなかった。「腰越地域に住む人たちが気軽にあいさつし合える、そんな場をつくれないかと話し合いを重ねて2年前にスタート」(実行委員長・山崎實さん)したのが腰越みなとまつり。江ノ島、富士山が望め、美しい夕日も眺められる港を使ったらと腰越漁業協同組合長の池田さんの協力もあって、平成17年に第1回がスタートした。
朝漁れの魚の直売も
9月16日の日曜日、漁を終えた漁船が多数停泊する腰越漁港は、町をあげてのおまつりで賑わう。
なんといっても人気は、オープン早々の第1部魚まつり。当日は、朝とれた魚など海産物だけでなく地場の野菜も販売される。9時から始まり、売り切れ御免ということだから、まさに早い者勝ちだ。
第2部は、親子による鯛の稚魚の放流。海に親しみをもってもらおうと、5ハイの漁船を繰り出し、腰越小学校の親子約60人が腰越の海に鯛の稚魚を放流する。子供達にとっては楽しみな体験。
小・中学生から歌手などイベントも多彩
午後のトップに登場するのが、津餅つき唄保存会による餅つき唄。餅をつくときの作業唄で、「錬り唄」で始まり、「つき唄」、「上つき唄」と進むにつれ、動作も唄も激しくなる伝統の郷土芸能。続いて、腰越小学校の生徒によるよさこい踊り。旧新の競演が楽しめそう。
3番目が、腰越地域の小学生のクラブ紹介。今年は、腰越フットボールクラブ、湘南JCジュニアが登場、大勢の参加者に紹介される。
続いて、腰越中学校吹奏楽部演奏。潮風に乗って、高らかに響きわたる中学生の演奏はなんも心地よさそう。
江ノ島に日が傾きかける頃、鎌倉出身の歌手・浅野麻利子さんが登場。試験と重なり出演出来なくなった鎌倉高校学生に代わってのピンチヒッターなのに、地元のためならと無料での出演となったとか。漁港を舞台の本格歌謡が聴けるのはなんとも楽しみだ。
トリは、鎌倉ライブハウス蝶家 山ちゃん&げんちゃんクレシェのお笑いでフィナーレ。
模擬店も多数出店するので、食べる楽しみも満喫できそう。天気がよければ江ノ島の向こうに傾く夕日を眺めることも。
「ふれあいの輪を広げ皆で腰越のまちづくりをしていくきっかけになればと思うんです。そのためにもたくさんの人に参加してほしい」と山崎さんは期待する。
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